刹那の詩

: FUTURE NOMADS / HERE TO GO :

テーマ『FUTURE NOMADS』

今回はanudoを製作する小野原誠氏&モエさんのチームとメイクアップブランドであるFiveism by THREE HIROKI氏とのトリプルコラボレーションとなります。

私は土台、フィギュアの服(革と和紙)を製作しました。
Anudoが作るフィギュアの体幹バランスに興味を持ち、制作を依頼したところからストーリーは始まり、最終のメイクデザインはFiveism by THREE HIROKI氏にもご協力いただき完成する事が出来ました。

以下今回のコンセプトです。

インスタレーション≪FUTURE NOMADS / HERE TO GO≫は、地球を去り宇宙に旅に出た”未来人”の進化を象徴する5体のフィギュアから構成されている。

それらは、未来と伝統という相反する2つが生みだすコントラスト、変化や進歩への欲求、流動的でダイナミックな人の心と不変的な人体を表すポーズで展示されている。
その身体は鎖で拘束され今にも暴れだしそうな躍動感があり、またその表情や肉体は希望を感じさせる。

この作品のインスピレーションの一つとなったのは、カナダ人の映像・写真アーティストGregory Colber氏の作品と彼のプロジェクト『Ashes and Snow』であった。
およそ12年前、Daisukeは東京で展示された『Nomadic Museum』で初めて彼の作品を目にし、その世界観に引きこまれた。

彼の作品から着想を得たDaisukeは、自然を感じさせる土壁のようなテクスチャーや日本伝統の和紙に注目し、それらを未来的な衣装デザインに落とし込み、伝統と未来を融合させていった。

未来人を表現するにあたっては、Daisukeが以前から関心を寄せていた日本人アーティストMotonari Ono氏に協力を依頼した。
彼が作るフィギュアの魅力は、ミステリアスかつジェンダーレスで、未来的で昆虫のような雰囲気を持ち、それはまるで宇宙空間で生きる進化した人間の姿を現わしているようである。
フィギュアが着ている洋服は、レザー(Guidi Atelier/イタリア)や今回のために特注した和紙(アワガミファクトリー/徳島)といったナチュラルな素材を用いて製作されている。

フェイスデザインは、ジェンダー・フルイドなスタイルを提案する日本ブランドFIVEISM x THREEとのコラボレーションで創りあげられた。
[ https://www.fiveism-x-three.com ]

デザインはRie Omoto氏(Global Creative Director)、Hiroki Sato氏(Official Make-up Artist)によるものである。
彼らがテーマとしたのは、”人間の常識も性別も越えた宇宙を漂流する戦士たち-ジェンダー・フルイド・ウォーリアーズ-”
その未来では人種による肌色の違いという概念がなくなり、彼らの顔はシルバー、ブロンズ、ゴールドにカラーリングされている。
地球を離れてしまってもなお、彼らの顔にはかつて生きていた地球を象徴する五元「火・風・地・空・水」を表す未来的な漢字がペイントされている。

こちらの作品はカナダ・バンクーバーにあるコンセプトショップ:Leisure center で展示をさせていただきました。
Leisure centerではメゾンブランド等の服、厳選された本、ライフスタイル用品、スキンケア用品、アート作品、音響機器が一斉に並び、こだわりの素材を使ったカフェも併設した巨大な空間となっています。(特にローチョコレートが最高でした)
[ https://leisure-center.com ]

店舗は文化遺産となっており建物の床などには古い絵画の様な絵も残ったままでした。
店内は約500平米の広さが2層にわたって続いており、その名の通り一日遊ぶ事が出来る日本では見る事が出来ない巨大空間でした。
世界的にもここまでの広さと拘った商品のみを厳選している店舗は少ないと思います。
バンクーバーは私自身初めて訪れた場所でしたのでとても緊張していましたがアジア人の人口がとても多く、街並みはとても綺麗で自然と都市が融合した素敵な町でした。

実際の展示では写真家:LEN氏も同行し作品を展示させていただきました。

LEN氏にはDEVOA/CROMAGNONと個展、プロダクトを含めた全ての撮影をお願いしており、日本各地でも作品展を開催しています。

私達が何より驚いたことは、Leisure centerオーナー夫妻のおもてなしです。
私たちは展示(展示期間は2か月ぐらい)させていただいたにもかかわらず、オーナー夫妻は滞在日数3日間の朝昼晩全ての食事を含めて色々とケアして頂き、帰国の際の飛行機の乗る直前までの食事の手配と沢山のお土産を頂きました。

私達はモノも沢山いただきましたが、何より決してお金では買えない思いやりの大切さと思い出というお土産を沢山頂きました。一生忘れる事の無い楽しい旅でした。
Mr.MasonさんとMrs.Muyunさんに心から感謝を送ります。

Created: 2019年
First Exhibited: Leisure Center(Vancouver, Canada)
Material: Japanese paper, calf leather, brass, wood
Size: H50cm x W40cm x 40cm 5 bodies