刹那の詩

: Hypothesis and evolution

テーマは『進化と仮説』

私はDEVOAというブランドの中で人体に合わせて立体裁断を構築していますが実際には人体に沿っている部分は全てではなく、仮説的な部分や実際の体幹バランスを変更して制作している部分が多くあります。
私が敬愛する解剖学者・アンドレアス ヴェサリウスの残した版画は実際の筋肉構造とは違う部分が多くあります。その謎は未だに解明されていません。

そこで今回の作品では私なりに仮説を立て背中(広背筋)に着目した作品を製作しました。仮説内容は広背筋と菱形筋に対して新しい筋肉構造を持たせました。
服のデザインは別として実際に服を製作する際に設計図面であるパターンとの会話によってどういった副作用が起きるかをよく考えます。

変な形をしていても縫製した後に着用すると美しくフィットしたりする事も少なくありません。今回はその設計図面とそのパターンで組み上げたフィギュアとの平面と立体を同時に見る作品として制作しました。

人体構造も一つの宇宙であり、美と理のバランスを表現した作品です。

Created: 2017年
First Exhibited:Eth0s SHANGHAI / Gallery SUGATA Kyoto 
Material: Japanese paper / calf leather / brass
SIZE: 70cm×80cm